「サイコパス」という言葉を聞いて「自分の暮らしに関係ない」と思う人の方が大半だと思う。
サイコパスが映画やドラマや小説など非現実的な別世界にだけ出てくるような異常者だと思われがちだけど、けしてそうではない。
「サイコパス」は、意外とすぐ近くにいる。
なぜなら、私は最近そのことを体験したばかりだから。
身近にいるサイコパスは、映画やドラマに出てくるような華麗で知的でクールな人物ではない。
どこにでもいる「ごく普通の人」、同年代の場合なら「良い人そうに見える人」
だから近くにいると油断してしまう。
サイコパスはその油断を巧みに操る。
その技を酷使して今まで生き抜いてきた人だから、普通の人には簡単には見破れない。
触手にかかってしまったら蜘蛛の巣と同じ。
気づいた時にはもう遅いのかもしれない。
私が最近出会ったサイコパスは「職場の人」だった。
その人は同年代の女性。退職者の補充として入ってきた人だった。
人当たり良い人で「どこにでもいるような普通の人」に見えた。
仕事も順調に覚えていたから周りは何も気づかなかった。
でも、私は初めて席が隣になった日に何故かその人に違和感を抱いた。
それから1年以上、私はその人と席を並べて仕事をした。
時間が経てば経つほど「違和感」はどんどん大きくなっていった。
たぶん、ターゲットは私だった。
私を辞めさせることに力を注いでいることが明らかだったから。
サイコパスの存在に同僚や上司は全く気づいていない。
みんなサイコパスの巧みな話術に騙された。そのことについて誰とも共有できないようサイコパスは抜け目なく策を張り巡らせていた。
みんなが油断している間にそういう環境をしっかり作り上げていた。
自分が生き残るために誰かを陥れていく。その人にとってはそれが社会で生き抜いてきた方法だったのだろう。
だからターゲットを決めたら目的を達成するまでけして諦めない。
もうダメかもしれない、そう思いかけていた時期にちょうど人事異動で上司が変わった。
時を同じくして、サイコパスはついに本性を現し始めた。
ターゲットを変えたのだ。
新しいターゲットは、なんとその新しい上司。
サイコパスは狙いを定めたら行動を開始する。目的を成し遂げるまでそれはエスカレートしていく。
私への触手もけして外さずに、次のターゲットへも巧みに近づいて足をすくうチャンスを狙っていた。
そこからいろいろなことがあった。
本性を見抜いたのは、新しい上司だった。
細かいことはここに書くことができないけれど、サイコパスはその新しい上司の手によって無事に成敗され、消えていった(※もちろん適法な方法で)
私の身近なサイコパスはもういない。
いなくなったけれど、きっと今頃次のターゲットを見つけているはずだ。それが今まで生き抜いてきた方法だから止めることはないだろう。
サイコパスは本当に身近にいる。
逃れることは難しい。でも自分を守る方法はある。
最初に感じる「違和感」を忘れないこと。
その違和感がきっと後になって自分を助けてくれる、守ってくれるキーとなる。
もし「あの人、もしかして、、、」と思い当たる人が身近にいたら接し方にどうか注意してほしい。
少しずつでもいいからその人と距離をとり、自分の個人的な話をしないように注意する。
狙われたら人生も変わってしまうから。
一人で逃れることはかなり難しいと思う。それが身近なサイコパスの怖さだ。