先日あまり気分が乗らない中で書類の片付けをしてみたら、意外にも捗ったという話を書いた。
その後、もう少し手をつけて、余裕のなかったスペースに隙間ができた。
沈んだ思い気持ちの中でも、進む片付けはあるんだと思った。
わずかに空いたスペースが、心に新しい空気を通してくれているようで、気持ちもクリアになってきた。
もっと片付けたいと思い始めたら、片付けたその場所の次の構想をもう頭の中で考え始めている。
この場所の書類を減らした後は、見た目も統一感を出したいなど、欲が出てくるのだ。
気がつけば、無意識にネットで収納用品を探し始めている自分がいた。
片付けでスッキリすると新しい収納用品が欲しくなる不思議。すぐ買わず「無し」の生活を体験してみる。
ああ、これは「片付けの落とし穴」
片付けでスッキリすると、「次からは失敗したくない」という気持ちが強くなる。
今後散らからず溜め込まない収納方法はないだろうか?と模索する。
片付けている最中から湧きたってくる不思議な衝動だ。
片付づけられなかった自分への反省がそんな気持ちを起こさせてくるのだろう。
「次は失敗したくない」「ずっとスッキリをキープできる収納にしたい」
と思えば思うほど、新しい収納用品が欲しくなる。
これは、どこに住んでいても世の中のスッキリでおしゃれな実例や優秀な収納用品アイテムを沢山見ることができる環境になった弊害でもある。
「いいな」と感じたものを目指したいと無意識に思ってしまうことは誰にでもあること。
書類の片付けをした時に私の場合はそう思うことが多い。
人によって、それが引出し収納だったりクローゼット収納だったり。
書類の片付けはハードルが低く、全てを捨てなくて済むし、減らした量も実感しやすい。
そんな場所だからこそ「片付けの落とし穴」にハマってしまう確率は高くなる。
自分では分かっている。
たとえ新しく収納用品を買い揃えても、完全にその場所を掌握できないこと、を。
片付けてもゼロにはできない、全てを処分は出来ない。
ある一定の量は常に抱えなければならないのも書類である。
その反面、みんなが使っている収納用品シリーズに手を伸ばしてみたくなる。
いっそスペースに合わせて全てを買換えてしまえば、書類の整理は今後無くなるのかも?と淡い夢と希望を思い描いてしまうのだ。
でも、、
たぶん、買換えてしばらくしたら打ちひしがれる。
こんなはずではなかったのに、、と。
それも自分ではよく分かっているのだ。
今まで沢山失敗の買物をしてきたから、捨てる度に感じてきたあの気持ちをよく知っている。
必要なのは、収納用品ではないこと。
必要なのは、モノを管理し増やさない暮らしを心がけていく強い心であること。
片付けの落とし穴は、いろんなところに潜んでいる。
誰が掘った穴でもない、自分の弱さが穴をあける。
それに気づいていながら穴にはまって抜けないこともあるのでは?
片付けるこということは、収納用品を揃えることでもなく、ただキレイに並べることではない。
余分な物を捨て、空間が空いたのなら、そのままにして「無し」を体験するのもいい。
空いた場所に新しい空気を通してみると、見えるイメージは違ってくる。
「無し」が必ずしも「不便」とは限らない。
あるもので代用したりしながら、空いた空間をキープしてみると、もしかしたら「無し」で良いかも?と思えてくるかも。
片付けの落とし穴、私はまたうっかり足を突っ込んでしまうところだった。
収納のための収納用品を買換えるときは慎重に。
買わなくても「無し」でやってみる。
「無し」のスリル感、ちょっと試す価値はある。