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下駄箱の片付け(1)履かないのに「捨てられない1足」にじっくり向き合ってみた

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昨日は、台風。湿度がとても高く、片付けをする気力も下がる。

仕方なく、体は動かさなくてもいい片付けをしてみた。

それは、捨てられない物と向き合ってみること。

本当は、下駄箱を掃除してスッキリ感を味わいたかった。

しかし、この湿度なので下駄箱掃除はあきらめ、下駄箱に入っている物の中で、捨てられない物としばし向き合ってみた。

捨てられない1足は、捨てなくてもいい、それも選択肢。

夏から秋にかけて履く靴が、今下駄箱に並べてある。

ちょうど7足整列している。

靴の数も人それぞれだろう。

私は、「学校行事」と「仕事の日」に履く靴があるため多めだ。

その2つの用途がなければきっと3足で足りるだろう。

 

毎年、5月ごろに新しい靴を買う。

夏に履く靴は汗をかくから傷みやすい。

使用感アリアリになる前に、処分するようにしている。

今の靴選び基準は、

「学校行事と職場の両方に履いて行ける靴」

 

サンダルは持っていない。

サンダルは学校にも職場にも履いていけないから、今は買わない事にしている。

その代り、素足でも履けるフラットなバレエシューズを普段履きにして補っている。

バレエシューズは季節を問わない。

 

その7足の中に、履かない1足がある。

3年前に買って、ひと夏だけ履いて、それきり履いていない靴。

本来、私の夏場は5足がベスト。

今年は5月に3足買ったから、1足減らしたい。

でも「減らせない1足」がある。

 

それの「減らせない1足」はオープントゥで黒エナメルのパンプス。ウェッジソールが木目で気に入って買ったものだ。形が、ツボだった。ちゃんと試足もして買った。

でも、、、

長く歩くと、内側の肌に当たって、必ず豆が出来てしまって痛い。

インソールをつけてみたり、いろいろしてみたが、やはり履きづらい靴。

だから、数回履いただけ。それなのに今も下駄箱に綺麗な状態で並べてある。

 

なぜ、履かない1足を捨てられないのだろう?

それは、高かったから捨てられないとか、そういう理由ではない。

なぜそうしているのか昨日まで実ははっきりした理由がわかっていなかった。

 

昨日、台風の中、1人、玄関でその靴と向かい合っていたら、

私はこの「靴の形が大好き」なのだとハッと気づいた。

履いた時の形が好きなのだ。

ヒールは高すぎず低すぎず、黒のエナメルがキュッと全体を引き締めて、ソールの木目と黒のバランスがツボなのである。

 

確かに足が痛くなるから履かないのだが、その靴が下駄箱に並んでいるだけで満足なのだ。

分かってみると単純な事だった。

つい、使用頻度、使い易さ、機能性などを重視して物の取捨選択をしがちだ。

まさに、自分はそうだった。

この靴は、人生最後まで残しておきたい物ではないが、

今、頑張っている自分に思いを重ねている物であるように思えてきた。

 

息子の学校は行事も多く、母親も洋服や持ち物にも気を遣う。役員もしているので何かと大変だ。

そして、緊張する職場に身を置く暮らしも、もうすぐ10年目。

毎日勤務している訳ではないけれど、出勤日が以前より増えて緊張が解けにくくなっている。

 

息子が高校を卒業すれば、生活はだいぶ変わるだろう。

でも、あと数年は、頑張らねばならない。

夏は苦手な季節。胃腸が弱く、よく体調を崩してしまう。

 

夏の下駄箱を開ける度に「捨てられないけれど好きな1足」を目にする事で、涼しくなるまで頑張ろうと思っていた気がする。

オープントゥは寒くなったら履かない、だから夏季限定の靴。

苦手な夏を乗り越えるために、無意識にその靴を置いていたのかもしれない。

 

台風のため、結局何も片付かず、変化の無かった下駄箱掃除1回目。

「捨てられない1足」と向き合って、その理由が分かっただけでも気持ちがスッキリした。

 

今年の夏も、既に胃腸の調子がイマイチだ。

「夏を乗り切れ、頑張れ自分!」

その靴が、そんな応援をしてくれているような気持になる。

台風が去ったら、下駄箱の掃除をしよう。そして、特等席にその捨てられない1足を並べよう。

 

「頑張れ、自分!」

今年の夏もその靴を見る度に、そんな声が聞こえるかもしれない。

履くことはない靴にも役割はある。

捨てられない1足は、捨てなくてもいい、それも選択肢。

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