自分の趣味や習い事関係の持ち物を減らすのは、意外に難しい。
なぜだろう?
お金をかけたからだろうか?
思いが詰まっているからだろうか?
それとも、、、??
アラフィフの私も、今までいろんな趣味や習い事をしてきた。
特に、道具や作品が増えてしまう習い事は、マイブームが済んでしまうと「使わないもの」として形が残る。
飾ったり、置きたい物を作りたかったなら、尚更だ。
もうやめてしまった大人の習い事や趣味の道具、持ち続けるなら基準を変えてみる。道具と思い出は無理に捨てなくてもいい
でも、そういう習い事や趣味こそ、
続ければ続けるほど技術も見る目も向上していき、
最初の頃に作った物が恥ずかしくて飾れなくなったりする。
ある先生から、こう言われた。
「完成して、ウキウキしている時に飾りなさい。
どんどん目が肥えていくから、昔の作品は飾らなくなってしまうのよ」
その時は、分からなかった。
数年経って、意味がよく分かった。
残念だが、その時には既に習うことも作る事もやめてしまっていた。
いろんな習い事をしてみた中で、
お金を出して習ったものほど、作品や道具を捨てられない自分がいた。
作品が残らない習い事もそうだ。
道具やレシピだけでなく、これらの趣味は写真データがものすごく多い。
でも転機はやって来る。
仕事の勤務時間が増えて、習い事に行く気力がなくなって全て辞めた。
まだ、この時は道具や作品を処分できなかった。
更に転機がやって来くる。
約3年前、息子が突然パソコンを壊してしまったのだ。
不覚にも、全くデータのバックアップを取っていなかった。
家族写真だけは、毎年整理してDVD管理していたから難を逃れたが、それ以外は全てパー。
ハードディスクが完全に壊れてしまい、数万円かけて復元をしてもデータが取り出せるかどうか分からないと診断された。
夫は、自宅パソコンに個人データを移行していないので、少し困っただけ。
でも、私は今までの趣味の画像やデータが全部飛んでしまった。
全て、消えてしまったら、喪失感で立ち直れないかも?
と思いきや、
すっきりした気分になった。
趣味や習い事のデータは、すでに過去のものだった。
本当に残しておきたい物は、ちゃんと形として残っていた。
パソコンが壊されて強制的に気持ちが切り替わり、
趣味の作品は、その年に一気に処分した。
1つの習い事や趣味だけではなかったから、結構な量。
処分することを、ためらう物もあったから、その場合は一旦残した。
昨年、和室天袋を片付けた時に、重い紙袋が出てきた。
何が入っているのか、最初全く分からなかった。
紙袋を開けて、笑ってしまった。
もう、とうに捨てたと思っていた作品が入っていた。
自分で保留にしたはずなのに、心は既に整理がついていたのだと実感した。
今月は、資格の免状やディプロマやレシピなどの紙類を処分した。
無くなったら、それまでの自分も消えてしまいそうな気がしていたのかもしれない。
考えてみたら、私は趣味を楽しんだのだ。
懐かしいと思うレシピや、クリスマス用に作った作品など、お気に入りの物だけ残してみた。
紙、物、いろいろあるが、それらはこれからもしばらく持ち続けるだろう。
「習い事」や「趣味」というカテゴリーから、
「思い出」のカテゴリーに変えただけ。
物を持つ基準を変えるだけで、新たに減らす事が可能になる。
趣味や習い事の道具や作品は、
いつまで持ち続けたいか?と期限を決めるのは難しい。
私も「手放したくない」と思っていた時には、そんな事を考えていなかった。
でも、
急な出来事があったことで、本当の気持ちに気付けた気がする。
パソコンを壊された時には、息子を厳しく叱ったが、
今にして思うと、きっかけを作ってもらえたのかもしれない。
習い事の写真やデータは、もう残っていないけど、
とっても素敵な時間を過ごせた記憶は、消えない。
良かった事しか思い出さない事にした。
私の「思い出」カテゴリーは、それでいい。