数年前に銀のカトラリーを4セットずつ揃えた。
銀といっても銀仕上げ。
長年に渡って使えるという老舗が販売するロングセラーの商品だ。
一気に揃えた訳ではなく、少しずつ買った。
最後に買ったのは、「スープスプーン」
ディナー用のスプーンは持っていたのに、あえて追加で買ったものだ。
銀仕上げのカトラリーは、手入れが必要。
時々専用の布で磨けば黒ずみもきれいになる。
気を抜けば、すぐ黒ずんでしまう。
私はこのシリーズのデザインや手に持った時の重みが好きだった。
面倒くさがりの性格の私には、本来は不向きなもの。
欲しくて揃えたのに、その後、ステンレス製のものに何度買換えようと思った事か。
でも、ステンレスのカトラリー売り場に行くと、この重みと手触りが忘れられないのだ。
まだ「これだ!」と思えるステンレスのシリーズに出会えず、そのまま今も使っている。
その中でも、極端に出番が少ないのが「スープスプーン」
いざ使おうとすると黒ずんでしまっている。
使う時に、「このスプーンは大きすぎた」と毎回思うのだ。
そう、「スープスプーン」はディナーのコースで出るような大皿に重ねて置かれるスープ皿用に出来ている物であり、小さなブイヨンカップやスープカップには大きすぎる。
滅多に使わなくなった「スープスプーン」はいつしか食器棚からリビングボードに移動。
そして、先日買取に出した食器と一緒に置いてあった。
食器を出した時、あえて食器棚のカトラリー入れに戻してみた。
また黒ずんでいたので、専用布で磨いた。
あれから2週間過ぎたが、一度も使っていない。
そして食器棚を見渡した時に、「ブイヨンスプーン」があればいいのにな、と思う自分がいた。
ブイヨンスプーンは、この写真に写っているような、小さなスープ専用スプーン。
白いブイヨンカップセットを持っていて、一年中使っている。
本来はこのセットに合わせて使おうと買ったのが、スープスプーン。
見た目はこのセットに似合うのだが、実際使ってみると大きすぎる。
我が家に必要のなのは、「スープスプーン」ではなくて「ブイヨンスプーン」
そして銀製ではなくて、ステンレス製のもの。
これも買って使ってみたからこそ分かったことだ。
少数精鋭の食器棚を目標にすると、大きいスープスプーンはもういらない。
4本の銀のスプーンを抜いた。
抜いても、大きなスペースが出来た訳ではないけれど、これでいいのだと思う。
次は、ブイヨンスプーンもゆっくり探そう。
そして、数も「4」ではなくて「3」へ。
銀のカトラリー問題は、結構長引きそうな気がする。
また変化があったら書き留めたい。
心の変化、生活の変化、
時間は、確実に前に進んでいるのだ。